長崎県佐世保市
医療法人 心々和会 佐世保国際通り病院
看護部長 片山由喜子様片山看護部長は長年公的病院で献身的に看護業務に携わっていたことから、令和2年秋の叙勲で瑞宝双光章を受勲されている。
病床数:94床(地域包括34、療養60)
入院セットには満足していたが、業者の対応に不満があった
ーーまずは入院セット導入のきっかけを教えてください。
当院は少し事情が特殊でして、2021年2月に病院を新築したんです。
建て替え前に、約2年間ですが一時的に系列の病院であるサン・レモリハビリ病院の一部を間借りして病院の入院診療を継続していました。
サン・レモリハビリ病院ではすでに別の業者が運営する入院セットを利用していたので、当院も合わせて利用する流れになりました。
ーー実際に利用されてみて、いかがだったでしょうか?
サン・レモへの一時移転前は入院セットがなく、院内に売店もありませんでした。
そのため洗濯物や消耗品、紙おむつの不足が起きる度に病棟からご家族へ電話連絡する必要がありました。たとえ市街地に病院があったとしても、物品の不足は起こってしまうものです。
加えて、電話連絡は常に家族につながるものではありませんし、電話をかける側も受ける側も大きな負担となってしまいます。
入院セットがあれば、利用いただいている方に必要なものを必要な分だけお渡しできるため、電話連絡の手間が解消されたのはすごくよかったですね。
一方で価格に関してはとても不満がありました。当院は慢性期ですので利用期間も長く、入院セットの利用料が高くついてしまう傾向にあります。
一時移転先のサン・レモは島の中にあるため、当院とは立地の条件が大きく違い、周囲にスーパーやドラッグストアがありません。佐世保の市街地から距離も少し離れていて、ご家族が頻繁に洗濯や物品の補充に来ることもむずかしいんですよね。
そう考えるとなるべく多くの方に入院セットをご利用いただきたかったのですが、価格がネックになりご家族への説明がむずかしいと感じていました。
ーーご家族からはどんな反応がありましたか
病院からご家族に丁寧に説明をしました。利便性があるので、入院セットの利用を受け入れてくださる方もいらっしゃいましたが、急に負担が増えることに「ぼったくりではないか!」と反対される方もいらっしゃいました。
他院への転院も検討されるような方もいらっしゃいましたが、最終的に他のご家族(入院されている方の他の親族)の説得もありやっとご納得いただけましたね。このような説明を病院の職員だけで行うのは非常に苦労しました。
先ほどもお話しましたが、立地の関係で利便性自体はあるため、最終的にほぼ全員の方にご申込みをしていただくことが出来ました。
おかげ様で電話連絡の負担は減ったものの、毎月の負担額に関してはずっと気がかりではありました。
ーーほぼ全員にご利用いただくことで、連絡の手間は大きく削減できそうですね。他にも入院セットを利用してみてよかったことはありましたか?
まずひとつは常に清潔な衣類やタオルが提供できるようになったことですね。
今までは使用済みの不潔物を一時的にベッドサイドに保管しておかなければなりませんでした。
感染症対策の観点からも不潔物の保管には気を使いますし、ご家族によって洗濯に来られる頻度も異なってきます。
また長く置いているものに関しては、やむを得ずに病棟職員が院内で洗濯するケースもありました。あまりにも放置すると臭いも気になりますし、カビなどが繁殖しても困りますからね・・・。
入院セットがあればこういった課題はすべて解決できます。
洗濯物だけでなく消耗品に関しても同様の課題がありましたが、合わせて解決できました。
職員からはベッド周りが整理整頓されたことで、環境整備やお掃除がしやすくなったという声も上がっています。
不満が蓄積し、新築時には業者の切り替えを決意
ーー別の業者さんの運営する入院セットでも、導入効果は実感されてたんですね。対応などで何か気になる点があったのでしょうか?
入院セット自体の良さは実感できたのですが、価格以外にも担当者の対応に不満があったことも事実です。
以前の業者は導入以降はあまり現場に足を運んでくれませんでした。導入前の職員向けの説明会も投げやりな印象を受けてがっかりしたことを覚えています。
こちらの要望を伝えたくても、その機会すらありませんでした。
感覚的な部分ではありますが、型にはまった感じの対応でなんだか冷たい印象があり、どうしても信頼しきれないところがありました。
担当者の変更も多く、会う度に担当者が変わる状況で、情報共有もうまくいってないと感じました。そんな状況ではアフターフォローに不安や不信感を持ってしまいますよね。
このことは私だけの感想ではなく、サン・レモリハビリ病院の森看護部長も同じ感想をお持ちでした。
入院セットという商品自体には魅力があり、商品自体はどの業者でも大きく差が出ない以上、担当者の対応の差がとても重要だと思っていたんです。
ーー確かに商品自体には業者間で大きな差がないので、担当者の対応はとても重要な比較要素ですね。どのような経緯でリンクウィズとの比較検討をされたのでしょうか?
サン・レモでの間借り期間も終わりに近づき、当院は2021年2月に新設という形で新たなスタートを切ることになりました。
前の業者で継続するという意見もありましたが、導入後の対応を考えると業者の変更を視野に入れていました。
そこでサン・レモの森看護部長からリンクウィズの遠井さんをご紹介いただきました。
森看護部長は遠井さんと以前からお付き合いがあり、対応の良さを知っていらっしゃったんですね。
当院としては少しでも価格を下げて患者さんとご家族の負担を減らせないかと考え続けていたので、まずはお話を聞くことにしました。
こちらから要望をお伝えして調整いただいた結果、かなり価格を抑える提案をいただきました。
看護部だけでなく当院としては患者負担をなるべく減らしたいと思っていましたので、法人内で上申した結果、新病院ではリンクウィズさんの運営で入院セットを継続利用することが決まりました。
入院セットの内容もより充実したものにしていただき、本当に感謝していますね。患者様は毎月の負担が少なくなったため、契約の切り替えはとてもスムーズでした。
ーーご評価いただき、とてもうれしいです。価格以外の面でも業者を切り替えてよかったと思う点はありますか?
まず何よりも満足のいく対応をしてくれることですね。
こまめな対応があってこその価格調整につながりましたし、会社の雰囲気も明るくやわらかで、遠井さんをはじめ、皆さんとても愛嬌があって相談しやすいです。
開院前には説明会に同席いただき、入院セットの説明やご家族の契約変更の手続きもお手伝いいただきました。導入後は職員で説明する必要がありますが、そのお手本を見せていただいたのは非常によかったですね。
前の業者は私たちがサン・レモに一時移転する際に家族への説明は一切してくれませんでしたし、説明の仕方に困ってもアドバイス等もありませんでした。病院に丸投げなんだなと感じたのを覚えています。
対してリンクウィズさんはご家族への説明にも前向きでしたし、職員への説明も丁寧にしてくれました。最初の入院セットの導入時と違って家族への説明で病院が介入することはほぼなかったので、地域連携室の責任者と驚いたのを覚えています。
また新病院は倉庫のスペースが小さく、物品の保管に悩んでいました。相談したところ、すぐにラックなどを用意いただき、とても整理しやすい空間づくりができました。対応の早さにはたいへん驚きました。本当に導入時のフォローは至れり尽くせりで助かりましたね。
会社や担当者の「感じの良さ」は現場からも高評価
ーー導入後のアフターフォローはいかがでしょうか?
担当の綱田さんが病院に来られた際に、各部署にまで声をかけてくれるのですごく助かっています。
各病棟の責任者だけでなく、ケアスタッフまで綱田さんの名前も顔も覚えているので相談しやすいですね。そのぶん綱田さんは大変かもしれませんが(笑)。
現場での意見や状況を管理者にも伝えてくれるので、入院セットの運用状況が把握しやすくなりました。
実はコロナ禍のタイミングで、入院セットの食事用エプロンの生産が追いつかずに在庫がなくなるという話が地域で持ち上がったんです。
実際に他の業者さんは在庫が枯渇して紙のエプロンに変わったりしていたようでした。
紙のエプロンだと濡れて破れたり、介助をするのには不安ですよね・・・。
不安だったのでリンクウィズさんに在庫の状況を確認したんですが、状況を事前に察知していたのか、在庫が切れる前に準備をしてくれていました。
生産が完全にゼロになっても、半年以上は全ての契約先病院で納品を継続できる量を確保してあると聞いて驚きました。おまけに海外から直接買い付けもすでにしてあるので半年後以降の分も大丈夫と言われて安心しましたね。
その時サン・レモではまだ別の業者を利用していたのですが、在庫が切れてしまったと聞きました・・・。
ーー運用状況に合わせてセットの内容を少しづつ変えていますが、こちらはいかがでしょうか?
そうですね、担当の方が現場の意見を元に提案してくれるので、それを元にセットの内容を今も少しずつ変えています。
消耗品のラインナップの変更もありがたいですが、やはり紙おむつセットの商品変更をして頂いたのは大きかったなと感じています。
ーーどういった変化があったか具体的に教えてください。
入院セットを利用する前は基本的に持ち込みが多く、当然ながらご家族は紙おむつに対しての専門的な知識がありません。
ですのでどうしてもドラッグストアなどで一番安いものを買って来られるのですが、そうすることでトラブルにつながってしまいます。
どうしても安い紙おむつだと吸収量が少ないため交換回数も多く、漏れが発生しやすくなります。
もし漏れが発生すると、パッドだけではなくアウターの交換、また場合によっては衣類やシーツ類まで交換しなければなりません。
そうなってしまうと、職員にとっても業務負担が増えますし、患者さんにも負担がかかります。漏れがあると皮膚の清潔を保つことがむずかしく、皮膚トラブルにもつながってしまいますから。
サン・レモに一時移転したタイミングで紙おむつも統一することができて非常に便利でしたね。
リンクウィズさんに契約を切り替えるタイミングで商品構成をバージョンアップして交換回数もさらに減らすことに成功しました。
ーー高品質なおむつを利用することで、トラブルは解決されましたでしょうか?
そうですね、吸収量の多い高品質なパッドに変えていただいて、1日の紙おむつ交換を3〜4回まで減らすことができました。
漏れに関してもかなり少なくなり、職員・患者さん双方の負担が減らせたと感じています。
高品質な紙おむつを使ったことにより、安い紙おむつを何枚も使うよりも経済的なご負担も少なくなっているはずです。
ーー対応面、セットの構成で評価いただけて本当にうれしい限りです。これから入院セットを導入する方も、業者の比較検討はするべきでしょうか?
間違いなく比較検討はした方がいいですね。いくつか会社はあると思いますが、自院の状況に合わせて最適な業者を選んだ方がいいでしょう。
しかし導入後の対応に関しては分からないことが多いので、すでに導入されているところのお話を伺うことが一番いいかと思います。
リンクウィズさんに関してはわたしだけでなく、現場の職員からの評判も本当にいいんですよね。
要望を拾う体制もできていて、社内の検討が早いので要望を取り入れていただくまでも非常に早いんです。
そういった変化は現場でも感じられていますし、何よりも「感じがいい人たちですね!」という声が多いです。
ーーお褒めいただき、どうもありがとうございます。リンクウィズに対しての今後の期待などあれば、ぜひ教えてください。
今のままで「初心忘れるべからず!」でいてほしいです。実は先日職員に入院セットに関するアンケートを取りました。
「歯ブラシを高級な商品にできないか?」「ポリグリップを追加してほしい」などの意見があがりました。本日すでに回答をいただいていますが、今後も「患者ファースト」の姿勢で、入院セットを通じて当院の入院環境の向上をお手伝いいただけるといいなと思います。