現場から「入浴の準備がとてもスムーズになった」という声が届いています – さくら病院

福岡県福岡市
医療社団法人 江頭会 さくら病院

看護部長 水城須美子様

病院理念は「愛の心と確かな医療技術を以て社会に奉仕する」。
在宅支援病院として、地域へと貢献。
在宅の医師や、地域の介護施設との連携を積極的に行い、通院の難しい方への訪問看護にも力を入れている。

病床数:152床(急性期43、地域包括42、障害者施設棟43、緩和ケア24)

ーー入院セットを導入する前のさくら病院さんの課題を教えて頂けますか。

当院は152床のいわゆる中小規模病院です。あまり病棟が多くないにも関わらず、いくつかの部署で独自の運用ルール(ローカルルール)があることが課題でした。
部署ごとのローカルルールの存在のために看護師は部署異動があると、毎回部署ごとのローカルルールを覚えないといけません。
2020年度の管理者補佐会議で、このローカルルールを統一して看護師が異動後にすぐ業務に入れるようにすることを年間目標としました。

また、この会議で入浴時に着替えやタオル類とシャンプー等を患者様ごとに事前準備と片付けをする必要があり、非常に時間と手間がかかっているとスタッフから声が上がりました。
洗濯や来院が難しいご家族のために病衣やタオルの貸し出しを始めるなど工夫はしていたのですが、効率が上がるどころか現場ではかえって手間になってしまっていたようです。
さらに、ご家族に衣類やタオルの洗濯をお願いしていても、なかなか来院が出来ずにタオルにカビが発生してしまう…なんていうこともありました。
今の時代はご家族も忙しい方が多いので仕方のないことだとは思うのですが、病院としては衛生管理という面で大きな課題になっていたんです。

ーーコロナ禍の現状ではますます大変なことになっているのではないでしょうか。

その通りです。最近では新型コロナウィルス感染症の流行に伴って、当院でも面会制限を実施しています。
その為ご家族が衣類やタオルの洗濯に来たくても来れないという状況も重なっていました。
ロビーで洗濯物の受け渡しをするにしても看護師やスタッフが業務を一時中断してロビーまで受け取りに行かなければいけません。これまで以上に私物の管理に時間がかかってしまっていたんです。

併せて運用管理面や製品面での課題もありました。
普通の病衣だと伸びにくい材質で一部拘縮のある方が更衣しづらいということや、一枚ずつ貸し出していたタオルの管理がとても手間が掛かっていました。
小さなことなのですが、普通のレンタルだと誰に何を何枚提供したかを病棟で管理することがとても手間に感じていということです。

こういった看護師の間接業務をなるべく減らして、直接ケアにあたる時間を増やしたかったんです。
頭を悩ませていたところで、リネン類で取引のある福岡医療関連協業組合の営業担当の方に、リンクウィズさんを紹介いただきました。
困った時はいつもこの担当の方に相談しています(笑)
何かあるといつも助けてくれるので、今回もどこか良いところ知らないかって相談してみたんです。

看護業務効率化のイメージのし易さが決め手に

ーーリンクウィズと話をする前から入院セットの存在はご存知でしたか?

実は以前より色んな会社から入院セットの提案を受けていました。
患者さんのアンケートに「入院時に必要な物品を用意して欲しい」という要望があったので、院長からも入院セットの導入を検討してはどうかと言われていたんですが・・・
どうしても他の会社の提案では、現場の看護師の手間が減るというイメージが湧かなかったんです。

ーー他の入院セット会社との比較検討はしましたか?

さっきも話した通り、他の会社からも提案を受けたことはありました。
けれど、リンクウィズさんの対応が柔軟だったこともあり、今回は比較検討はせずに導入を決めましたね。
担当係長との打ち合わせもとてもスムーズで、スピード感のある対応でした。
何よりこれなら業務の効率化が図れるというイメージが持ちやすかったのが一番大きいですね。

今でも印象に残っている特に良かったことは、具体的に目に見える形で商品の提案をしてくれたことです。
最初に扱える日用品の一覧を見せていただき、サンプルも一緒に持ってきてくれたんです。
他の会社と違いしっかりしたメーカーの商品だったので、安心感がありましたね。
師長さん達からも好評でしたし、この商品なら十分だし安いねと納得していました。
病衣の伸縮性の問題も解決してくれました。拘縮のある方でも更衣しやすい伸縮性の「ケアねまき」もかなり気に入っています。
障害のある方の病棟では特に重宝しています。

入院セットの導入で看護ケアの質も向上

ーー入浴の準備が課題とありましたが、入院セットの導入で解決できましたか?

現場から、「入浴の準備がとてもスムーズになった」という声が届いています。
以前は患者様ごとにタオルやシャンプーなどを用意して、入浴後はベッドサイドに戻す為にひとりずつ分けて管理しておく必要がありました。

入院セットを導入してからは、浴室に準備してある共通の衣類とタオルを使用し、使用済みの物はランドリーバッグに入れるだけで後片付けが済みます。
この運用方法はケアスタッフからとても好評ですね。
患者さんをお風呂にお連れするだけで、衣類もタオルもシャンプーも全て揃っているので、事前の準備はほとんど不要です。
入浴後におひとりずつ入浴グッズを仕分けをする作業も合わせると患者さん一人あたり10分くらい削減できたなと思います。
一つの病棟につき、一日に7〜8人は入浴されるので、毎日1時間以上の時間を節約できるようになったことになります。
忙しい業務の中で各病棟1時間の業務効率化はとても大きな意味のあることです。

 

ー他に入院セットを導入して良くなったことはありますか?

患者さんが持ち込まれた私物の管理が不要になり、ベッド周囲のスペースが広くなったというスタッフの意見もありました。
確かにこれまでは持ち込まれた物がベッド周りに沢山置いてある状況でした。
たくさん物が置いてあるわりに必要な物が肝心な時に無い・・・ということも日常茶飯事でした。
ご家族にお願いしてもなかなか必要なものが揃わないことも多いというのはどこの病院でも課題になっているんじゃ無いかと思います。

今では入院セットに付属している日用品やケア用品を患者さんに応じて選べるので、必要な時に必要な分だけ在庫スペースから持ち出すだけです。
看護師やスタッフの判断で必要なものをいつでも使えるのでケアの質も上がったと感じています。

入院セット導入時に気を付けたいこと

ーーリンクウィズのいいところを教えて頂けますか。

当初から感じていることですが、一貫して対応が誠実でスピード感がありますよね。
リンクウィズさんはこちらから要望を伝えると、すぐに検討に入ってくれるんですね。
もちろん出来ることと出来ないことがあるのはこちらも分かっています。
その中で正直に出来ることについてはすぐに対応してくれて、出来ないことがあっても「ここまでなら出来ますがどうですか」と提案してくれるその姿勢に誠実さを感じます。

現場にもちゃんと足を運んでくれて、改善点を見つけ続けてくれています。
私のところにわざわざこまめに報告に来てくれるのも好印象です。
導入して終わりではないサービスだからこそ、誠実に対応してくれるかどうかが重要だなと感じています。

入院セットの導入期に病院に常駐してくれたのもとても良かったです。
困ったことや分からないことがあれば、すぐに聞くことができましたし。
今までやっていなかったサービスを始めるので不安も大きかったのは事実です。
細かいところかもしれませんが、身近にプロがいるというのは現場の職員からすれば安心感があったと思います。
実際に現場の職員からは、「患者さんへの説明のお手本を見せてくれたのがよかった」と聞いています。

ーーさくら病院さんは入院セットの利用率がとても高いそうですね。

そうですね、常時90%は軽く超えています。
入院セットを導入するからには、なるべく多くの方に使っていただこうと決めていました。
利用率が低いと現場では利用している人、利用していない人を見分ける必要が出てきますし、導入前から課題としていた間接業務の負担を軽減できないんです。

リンクウィズさんが高利用率で始める為の秘訣を教えてくれたのもとても参考になりました。

ーーこれから入院セットを導入する方に向けて、導入時に気をつけることや工夫した点を教えてください。

一番は病院の中で担当者をはっきりと決めることだと思います。
当院でも打ち合わせ段階では看護係長から2名選出し、リンクウィズさんとやり取りをしながら進めていきました。
導入が決まった後は各病棟の師長に、患者さんの案内について責任を持つよう話をしました。
やらなければいけないことが複数出てくるのでそれぞれについて責任者をはっきりさせるといいと思います。
ただし、最終責任者として部長が指示を出す、判断をするということも大切だと思います。

また、院内での一体感も大切だと思います。
関係するであろう部署には特に細かく説明をしましたね。
入院セットを導入する理由やメリットを説明して病院全体の一体感を作っていきました。
実際に業務を行う各病棟のスタッフはもちろんですが、リンクウィズさんに相談しながら医事課や連携室にも話をしました。
各部署で出てくる不明点や課題も様々なので、リンクウィズさんが部署に合わせた説明と回答をしてくれたのはとても助かりました。

例えば、連携室との話で出たのは、当院のように介護施設からの受け入れが多い場合には、「連携している施設にも入院セット導入の案内をお送りした方がいいね」といったことですね。
事前に連絡しておくことで送り出す施設側の入院準備の手間も削減できます。
入院セットがあるのを知らなかったから沢山荷物を持ってきてしまったということも無くなります。
各施設への案内文書のテンプレートもリンクウィズさんが用意してくれて、作成の手間がなくチェックと少しの修正を加えるだけだったのも助かりました。

他に注意点があるとすれば、導入後のフォローや何かあった時の対応姿勢は必ず確認しておく方がいいと思います。
これは導入した後にならないと分からないことですが、私は看護部の地域の集まりの時にリンクウィズさんの評判を聞いてみました。
ちょうど近くの病院でリンクウィズさんを採用している病院の方が来ていたんですよね。
話を聞いたら「入院セット自体もとても便利で楽になりました」ということと「細かでスピード感のある対応や導入後も小回りが効いてとても良いですよ」とおっしゃていたのでその点も安心でしたね。

 

ーー今後のリンクウィズへの期待などあれば伺えますか?

立場こそ違っても、患者さんに対するケアの質を向上させることが大切だと考えています。
その為に看護師が専門性を発揮できる環境を作っていくことはとても大事です。
専門性のある会社に看護業務の負担になっている部分を手伝ってもらう場面は今後も増えていくと思っています。
リンクウィズさんは現場の看護に近い立ち位置だからこそ、入院セット以外にも看護師が専門性を発揮できるサービスを実現していって欲しいと思います。

医療職に限らず、専門性を持つ人たちで本当の意味での多職種連携が実現できるといいですね。それぞれの得意分野を活かすことで、自分たちだけでするよりもいい結果につながることもありますから。リンクウィズさんには今の誠実さを忘れないで頑張って欲しいなと思います。